【掲載】霧の到達地点 ー阿寒摩周国立公園名称変更へ向けてー

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今の時期、釧路の沖合で発生した海霧が、私たちの住む弟子屈町まで流れ着き、南風に後押しされるように、摩周の外輪山を乗り越えてきます。下から見ると雲や霧の動きは分かりづらいですが、摩周第1展望台や第3展望台に立つと、摩周湖に霧が流れ込んでくる瞬間に立ち会うことがあります。

摩周カルデラまで流れ着いた霧は、摩周湖からの吹上風によって、上空へ散ってしまうこともあれば、急に風向きが北風に変わり、南へ押し戻されていくこともあります。その時間も夕方や真夜中、日の出前、日の出直後と気まぐれです。

気温や風向き、風速など様々な条件が折り重なることで、霧が摩周カルデラ内部に溜まり、雲海が広がります。また、摩周第3展望台からは摩周カルデラだけではなく、屈斜路カルデラ内部に溜まる雲海をも見ることができます。初めて見るとその景色に思わず感嘆の声が上がります。

流れ込んでくる瞬間に出会うことはなかなか難しいですが、何度も摩周湖に足を運ぶことで様々な姿を見せてくれます。ぜひ、いつもとは違う時間帯に摩周湖を訪れてみてはいかがでしょうか。

広報てしかが 2017年8月号より

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