【コラム】ツーリズムって?

交通機関が発達し、インターネットや各種メディアを通して世界の情報を入手することが可能になった現在では、非日常を求めて国内外あちこちへ旅行することができるようになり、ツーリズムという言葉が様々な使われ方をするようになりました。そこで、少しだけツーリズムという言葉を自分なりに掘り下げてみたいと思います。

そもそもTourism(ツーリズム)が、Tour(ツアー)とism(イズム)の造語であるならば、ツアーとイズムの意味を考えなければなりません。

私が思うツアーとは、旅行をする上で必要な交通や宿泊、飲食、体験などがコーディネートされた旅行のことです。そのイズム(主義とか主張)なので、ツーリズムとは、”旅行をする上で必要な交通や宿泊、飲食、体験などをコーディネートし、提供することで生活していくことができるという考え方”だと思っています。

しかし、近年ではツアーに参加して旅行に行くだけではなく、個人で計画して旅行に行くスタイルも多くなっています。そもそもツアー自体、交通、宿泊、飲食などが訪問先にあることで、突き詰めると郵便や配達、役所機能、土産、メディアなどがある程度機能していることで、サービスが提供できます。そのため、受入側が旅行者を直接受け入れて、サービスを提供することができていれば、その仕組みもツーリズムと言っていいのではないでしょうか。言い換えれば、旅行にかかるビジネスのすべてがツーリズムであると言ってもいいのかもしれません。

ただし、様々なサービスが成り立ってツーリズムが成り立つのであれば、最低でも交通、宿泊、飲食、体験などが機能していなければ、受入側としても、ツアーを組み立てて販売する側としても、ツーリズムを推進することは難しいでしょう。現在、全国でインバウンドの受け入れに注力していますが、同時に様々な課題が出ているのも、必要な機能の欠落があるからに他なりません。それらもいつかお話したいですね。

さて、これからツーリズムに関わる事柄を自分なりに掘り下げていくコーナーを続けていきたいと思いますが、最後に、ツーリズムを日本語にしたら、何が適切かなと考えてみました。が、これだ!という言葉が見つからないので、このコーナーを続けながらいい言葉を見つけることができたらいいなと思っています。

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