【フリートーク】北海道生活8年を振り返って

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後3ヵ月で、私が2010年に来道してから8年が過ぎようとしています。

2010年当時は、2018年の私がこの道東のこの土地で生活しているなんて思いもしていませんでした。この8年間では、お世話になったこと、迷惑をかけてしまったことなど、すべてひっくるめて、かけがえのない経験をさせていただいています。

とにかく自分にできることを全力でやってきましたが、成功したりやり切れたこともあれば、言い出したのにやりきれなかったこと、失敗したこと、本当にたくさんあります。

そんな8年間でやってきたことや影響を受けたことなどから、振り返ってみようかと思います。

自然の中で働くことへのあこがれ

静岡県出身の私は高校を卒業後、英語が話せるようになりたいと渡豪します。そこでは日本とは違う国土の中で大自然が広がっていて、大きな公園を歩いたり、海でカヤックしたり、トレイルを散策したり、キャンプしたり。

いつしか、趣味だけではなく、そんな風に自然の中で働く仕事がしたいなぁと思うようになりました。いつかそのころのお話もしたいですね。

オーストラリアでの大学を卒業後、帰国することが決まると、北海道出身の人に北海道はプチオーストラリアみたいな場所だよ、という話を聞いていたので、北海道へ仕事を探しに行くことを決意します。

教えてもらうのではなく、考えていくこと

北海道入りしてから、とある方のところで居候から研修、職員として仕事をさせていただけることになりました。

本当にありがたく、あの時に自分を選んでもらえなければ、今の自分はいないので、本当に感謝しています。その後は色々な研修に参加させてもらったり、色々な事業に参加させていただくチャンスをいただきました。

その間、東日本大震災が起こり、自分の中で様々な想いが交錯した時期もありました。いつかこのお話もしたいですね。

ただ、今までは教えてもらうことが主だった自分にとって、全体を見て、自分で考えて自分の進む方向を決めて、チャレンジしながら、進んでいくことを学ばせていただきました。歯車ではない生き方を垣間見させていただいた期間でした。

人のために仕事をすること

様々なご縁で2012年からは道東での仕事が本格化していきます。

どこからがプライベートでどこからが仕事なのかよく分からなくなるくらい、朝から晩まで研鑚含めて働き続けました。失敗もたくさんあったし、色々な人に迷惑もたくさんかけましたし。

ただ、この頃の自分は、現場力の無いまま、頭でっかちに町のためにとただただ降りてくる仕事をこなして、こなして、こなしていました。写真も全然残っておらず、ここで掲載できるものが一枚すらも無いのが残念です。

そして、2013年夏。これは今になって思えば、いい方向だったのかもしれませんが、当時の自分にとっては良くない方向で気持ち的にも大きな出来事が訪れます。いずれそのお話もできるようになりたいですね。

自分と自分の回りの人のために仕事をすること

そこからはさらにガムシャラで仕事をしていきました。ただ、ここからは自分と自分の所属している組織のために仕事をすることに重点を置いていきます。

販売するための商品を企画して、そのPRをするにはどうしたらいいのか、販売するにはどうしたらいいのか、そのための準備や、当日の受け入れ方、その運営、一緒に仕事してくれる仲間とのコミュニケーションなどに注力していきます。

PR用の画像を撮影するために初心者用のカメラを買って、一生懸命撮影しました。チラシを作成するために、基本的なイラストレーターの使い方を勉強して、チラシを作成しました。

ホームページを作成するために、基本的な作り方を勉強して、自分たちで更新してきました。SNSも立ち上げて、できる限り更新しました。

代理販売店さんとのやり取りや、事務所での販売物の作成、レンタル品の作成など、自分たちでできることはできる限り自分たちでこなすための努力をしてきました。

そんなある日、仕事のお手伝いで、とある写真家の方にお会いすることがありました。

写真家との出会い

それは、普通ではお会いすることができないつながりでした。正直、始めはあまり乗り気のしないお話だったのですが、その方とお話していくほど、引き込まれていきました。写真家になったきっかけや、自分の写真で苦情を言われたことがあること、自分で仕事をしていくということは自由だよ、などなど。そして、多分、何気なく言われたことなのだとは思うのだけれど、最後に言われた、

「ネイチャーガイド/フォトグラファーって名刺に書いたらいいよ。」

というこの一言が私の人生を大きく動かしていくことになります。

写真を撮り続けること

そこからは、ネイチャーガイド/フォトグラファーなんていきなり名乗れないので、仕事の空いた隙間の時間を利用して、独学で本気で写真の撮影を始めました。すると、今までは仕事として接していた自然の見え方が少しずつ変化してきました。

出会いたい風景や動物、植物、情景などに出会うために、天候や気象条件、季節、時間帯など自然の変化をとても気にするようになりました。そのための道具を揃え、時間があれば、足を運び、自分の目で確認して、身の回りの自然の移り変わりを肌で感じられるようになっていきました。

すると、今まで薄っぺらだった自分の案内にも厚みが増し、相乗効果を得られるようになってきました。

来道してから何に打ち込んでいいのか分からず、様々なことをトライしてきましたが、自分の中で、これから一生かけて写真を撮影していくものとなりました。

これからの8年へ向けて

よく3年一区切りと言いますが、私にとってはこの7年で一旦一区切りとなります。こうやって振り返ってみると、5回ほど自分の人生や価値観を大きく変える出来事が訪れています。正確にはもう1回訪れていますが、こういう振り返る時間も大切ですね。もちろん、これからも道東で生きていきますが、これからはネイチャーガイド/フォトグラファーとして生きていくための第1歩を踏み出しています。どうなっていくのか、今はまだ皆目見当もつきませんが、次の8年後には、何かしらの形でまた振り返ってみたいです。さぁ、楽しみになってきましたね。

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