【生き物たちの気配】飛来してくるオオハクチョウ

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紅葉真っ盛りの15日前後。遠くから声を上げながら北から飛来してくる大きな鳥がいます。オオハクチョウです。屈斜路湖はさらに南下していく群れたちの休憩地点でもあり、越冬する群れたちの到着地点でもあります。そんな彼らの屈斜路湖初飛来を確認できるのが10月中旬です。

昼間のうちに飛んできた群れは湖面で夜の間休憩し、また昼間になると飛んでいきます。この時期はちょうど湖面にけあらしが立ち上り、朝霧が立ち込めますが、朝焼ける空の下、霧の中を泳いでいる姿はとても美しいです。

そして湖畔ではちょうど紅葉がピークを迎えており、まだ飛び立っていない朝は紅葉とオオハクチョウをセットで観察できるチャンスでもあります。

彼らは湖面に降り立つだけではなく、牧草地など開けた畑に降り立つこともあります。大きくなった灰色の子どもたちを連れている両親は、辺りを警戒しながら長旅の休憩をしている姿を見ることもあります。

寒くなってくる秋と言ってもまだまだ冬には及びません。暖かな日差しの中湖面を優雅に泳いでいますが、これからやってくる厳しい冬を待ちわびているのかどうか。

秋が終わるころには屈斜路湖で越冬する群れは昼夜問わず、近隣をウロウロし始めます。真冬の真っ白な世界の中で彼らの姿を見るのもいいけれど、初飛来に合わせてオオハクチョウたちの姿を見に来るのもまたいいのではないでしょうか。

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