6月に入ると気になるのは、アトサヌプリ(硫黄山)麓に広がるイソツツジ群落の開花状況です。例年20日前後が見ごろだと言われているイソツツジですが、山麓と言ってもおよそ100haにも及ぶ広さだと言われており、場所によって開花状況は多少異なります。毎年数日の誤差はありますが、それらを開花していく順番に見ていきたいと思います。
5月末から6月頭:硫黄山麓噴気孔付近
硫黄山麓には駐車場がありレストハウスがあります。駐車場に車を停めると噴煙をもくもくと上げる山が目の前にあるため、噴気孔を目指して歩いてしまう方がほとんどです。しかし、噴気孔周辺にある柵に沿って歩いてみると、イソツツジがけな気に咲いている姿を見ることができます。噴気孔に最も近く、地熱で温かいからなのでしょう。この場所がもっとも早くイソツツジが咲き始める場所となります。
6月10日前後:青葉トンネル硫黄山側入口付近
噴気孔付近の満開から数日がたつと、硫黄山レストハウス横から川湯温泉駅前まで歩いていくことができる青葉トンネルという散策路の硫黄山側入り口付近でイソツツジが満開となります。硫黄山から雨の日に流れて来る砂で砂地となっており、足元にはガンコウランやハナゴケなどイソツツジ以外にも自生している植物もあるため、花に目が行き過ぎて踏みつけてしまわないように注意が必要です。
6月10日~20日徐々に川湯温泉方面へと進む開花
この時期になると、硫黄山から川湯温泉まで続くつつじヶ原自然探勝路という散策路を歩いていくと、硫黄山噴気孔から少しずつ遠ざかった場所で満開を迎え始めたイソツツジを鑑賞することができます。周辺は高い木が無く、日陰も無いので暑い日に歩く時は熱中症対策をして歩きにいきたいですね。
6月20日前後:ツツジテラス周辺が見ごろを迎える
つつじヶ原自然探勝路の中間程、硫黄山から30分ほど歩いた場所に設置されているツツジテラス周辺で花は最後の見ごろを迎えます。比較的広々と周囲を見渡すことができ、一面に白いお花が咲いている景色を眺めることができます。
川湯温泉から歩いてくる場合、場所によって花が満開を迎える時期が異なるため、5月終わりから6月末にかけて長い期間イソツツジ鑑賞を楽しむことができるのがアトサヌプリ(硫黄山)麓となります。
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