【掲載】アマツバメと野生の瞬間 -阿寒摩周国立公園名称変更へ向けて-

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気持ちよく晴れた昼間、摩周第3展望台に立つと、暑い日差しに照らされた摩周湖が美しい摩周ブルーを見せてくれます。目の前の絶景に見とれていると、気になることがあります。それが、周囲を飛び回るアマツバメです。

時には風切り音が聞こえるほどの距離で、真横を高速で通過していくこともあります。群れで上空を滞空していることもあれば、一斉に散り散りに飛び回り始めることもあります。

展望台ではツバメだけではなく、まとわりつくほどの虫が飛び回っていることがあるので、その虫を食べているのでしょう。その様子を観察していると、遠くから猛禽の鳥が飛んできた。と思っているうちに、一羽のツバメを捕獲していきました。摩周湖を背景にして、目の前で繰り広げられた弱肉強食の野生の瞬間でした。

少し周囲に意識を移すだけで、摩周湖周辺に住まう動物たちのつながりや、それらを見守るかのような摩周外輪山の懐の深さを改めて実感することができます。阿寒摩周国立公園への名称変更がいよいよとなったこの夏、摩周湖を訪れてみませんか?

広報てしかが 2017年7月号より

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