冬になると北海道近海を来遊するトドを見ることができます。羅臼では沿岸沿いは民家が並んでいるため、陸に上がって休むことは無く、海上をプカプカ浮かびながら、休憩します。
近海では定置網などにかかった魚を食害するため漁業被害が深刻で、トドは害獣鳥獣として決められた数が毎年駆除されています。そのため、なかなか気を許してくれず、近づくことができないこともあるそうです。
遠くからゆっくりと少しずつトドたちの動きを見ながら、10mほどまで近づくことができると、スーハーと呼吸している音が聞こえます。体を捩らせたときに水しぶきが上がり、ゆらゆらと波に乗りながら少しずつ動いていきます。
東の方を振り返ると太陽が雲の上から昇ってきて、キラキラと広大な海を輝かせていました。この広い海原の中で出会えること自体が奇跡な気さえしてきます。漁業被害もあるので、完全な共生は難しいのかもしれませんが、いつかトドの害獣駆除が無くなる日が来たらいいですよね。
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