ガイド業だけではなく、観光業全般に言えることなのですが、北海道観光は1年を通すと、1,2月に小型の波が来て、3,4,5月はさざ波が揺らぎ、6,7,8月に大型の波が迫ってきたぁと思っていたら、9,10月に波が小さくなっていき、11,12月にはまたさざ波が揺らぎます。分かりやすいサイクルなので、売り上られる時に売り上げて、後はのんびりするというのが、観光業の通説となっています。しかし、私は別に夏に1年分の売上を立てられなくてもいいので、年間を通してフラットに仕事をしていきたいとフリーランスとして活動を始める前からずっと思っていて、今でもそれは変わりません。
まず、閑散期はのんびりすると言っても、来訪者はおり細々と各々営業しています。すると基本、夏の売上が閑散期に営業するための経費へと回っていきます。さらにグループで無ければできないアクティビティなどを除けば、小さなお店などでは、対応人数が少ない方が、意識して同じにしていたとしても1人1人へのホスピタリティは良くなるため、満足度は基本的に上がっていきます。すると受けられるサービスは閑散期のほうがよくなるということになりますし、料金変動制なら閑散期は料金が安くなる上にサービスがよいということにもなってしまいます。売り上げられるときに売り上げるという考え方自体は否定しませんが、そうして仕事をすることで、売上やサービスにムラができてしまうのが嫌だったのです。
そのため私がフリーランスになるうえで重きを置いたことは、私はできる限りいつでも精一杯同じように対応させていただくことで、サービスのムラを無くしたいということでした。もちろん、単純に稼げる時に稼ぐんだ!という気持ちで夏を迎えるよりも1年を通してコンスタントに仕事をしていくほうが自分には向いているという気持ちもあったからです。
すると、以前にもお話しましたが、下見やフィールドワーク、日々の写真撮影など金銭の発生しない事柄も仕事のため、自ずとガイドができる上限が定まってしまいます。ガイドの内容によりそのバランスはまちまちですが、その上で高すぎず、安すぎずのガイド料金を参加料として設定しているつもりです。
しかし、ガイド事業の対応数はどうしても観光で来られる方の数に比例してしまうため、対応できるガイドの上限を閑散期に合わせてしまうと、年間を通した際に売上が釣り合いません。そこで、売上の底上げを図ること、前々から販売してみたかったこと、時間ができたことなどから、日ごろから撮影している写真を用いてガイドに繋がるような物販を始めることにしました。
私の場合、やりたいことが仕事となっているため、仕事とプライベートの境界線が曖昧で、そのせいでうまくいかなくなってしまうこともありますが、これからも時々背伸びをしつつ自分のできる範囲の中で精一杯活動していけたらなと思うのでした。
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