東北海道では様々な場所に展望台が整備されており、気軽に雄大な自然風景を眺めることができます。給餌場に行けばタンチョウもいて、湖の展望台なら霧で何も見えないこともありますが、湖は必ずそこにあります。もちろん、その場所でしか見られない自然現象はあると思います。
しかし、それだけではなく、もっと足元の自然にも目を向けてみると、こんな場所にこんな花が咲いていたんだ、こんな昆虫が飛んでいたんだと、より生き物たちの気配や、野の花のけなげな雰囲気を感じることができます。
それらに慣れてくると、いろいろなものが見えてくるようになります。その出会いはすべて一期一会で、その瞬間だけのものとなります。落ち葉の間から顔を覗かせるギンリョウソウを見つけてみたり。物音がする方角に目を凝らすと藪の中のネズミがいたり。アリが木の枝先を動き回っていたり。雪原だと思ったけど近づいてよく見てみたらフロストフラワーだったり。
予定調和に景色を楽しむだけではなく、自ら何かいないかな、何か咲いていないかななど、足元の自然に少し意識を向けるだけで、見えてくるものは少しずつ違ってきます。季節の移り変わりを感じられるようになってきたら、今度は足元の小さな自然に目を向けてみてはいかがでしょうか。
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