【コラム】新たな取組と既存の資源を生かすこと

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観光の分野において、DMOや○○ツーリズム、それらを推進するための協議会など様々な形で新たな取り組みが行われています。特に北海道という地域はとても広いため、一つの地域だけではなく、広域で活動しようという動きとなり、様々な方が活躍されています。

そうやって、新たな視点からハードやソフトが整備されていきます。しかし、自然豊かな土地で重要なのは、新たな取り組みと既存の資源を生かすことの両方を推進していくことなのではないかと思っています。

特に自然資源というのは、木が朽ちて倒れてしまったり、エゾシカが増えすぎて植物が食害を受けたりなどの変化はありますが、そこに生態系があり続ける限り自然の価値は不変です。その自然風景や動植物の生態を経済的な価値として評価してしまうのは利用する私たちです。

そうであるならば、観光として新しい建物を建てる、新しい組織を立ち上げる、新しい○○に取り組むことなどは、既存のものを整備することや数年しか続けていけない事業を立ち上げることだけではなくて、これからも保護・利用し続けていけるように、既存の自然資源をどう生かしていくのかに繋がっていくことをしなければならないのではないでしょうか。

ただし、それがまた簡単ではないことも事実です。だからこそ、少しでも定期的に自然とふれあう時間を意識的に作ることで、利用を促進したい側も利用する側も既存の自然資源をどう生かしていくのか、各自ができることを実行していくことが大切ですよね。

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