【今月の一冊】風の谷のナウシカ

今月の一冊というよりかは、一作というか、1シリーズになってしまいましたが、これはある意味よく皆さん知っている作品だと思います。

新型コロナウイルスの影響により、今、映画館にてジブリ作品が再上映されているということで、せっかくならばと公開中の4作品、すべて見てきました。その映画についてそれぞれ語りたい気持ちもありますが、それは置いておいて。4作品の中で最初に視聴したのが「風の谷のナウシカ」でした。言わずもがな、誰もが知る名作中の名作ですが、大人になってから見てみると、どれだけ深い作品であったかを思い知らされました。

ちなみに原作はコミック全7巻ということで、これを機に購入して読んでしまいましたが、ここでは内容を紹介するのではなく、徒然なるままに感想を書くだけですのであしからず…。

あらすじは大体皆さん知っていると思うので割愛しますが、この作品の大きなテーマとなっているのが、「蟲」や「腐海(菌)」といった自然界の生き物と人間の共存。特に主人公のナウシカは、蟲や腐海の植物たちを愛してやまない少女で、彼女をはじめとした風の谷に住む人々はみな穏やかに汚れた世界と向き合って生きていますが、すべての人類が必ずしもそうではないですよね。

人類にとって、害悪であるとして腐海を焼き払おうとする人間。

政治的、国家的な目論見で蟲を利用する人間。

蟲も腐海もそして人間をも利用する、人間。

いろんな人種や思想の人たちが出てきますが、どの人たちもそれぞれの立場での正義や信念があるからこそ。今の社会でもそうですよね、いろんな考えの人がいて、それぞれの立場や言い分がある。自然の楽しみ方も人それぞれ。観光の形も変わりつつある。これには正しい答えはないのかもしれません。

ただ、ナウシカに限らず、ジブリの作品を見ていると、「自然を消費し、変えようとする人間のおこがましさ」というのがメッセージとして伝わってきます(勝手にそう読み取っているだけかもしれませんが)。

人間がどう生きるか、という疑問の中で最終的にナウシカが出した、「汚濁された世界でも、今のあるがままの自然とともに生きる」という答えは非常にシンプルで、納得している自分がいます。

どんな虫でも、木でも、空でも、あるがままの姿を見つづけていると、いつの間にかそれらはすべて同じではないと気づき、一つひとつが「今しか見られない」尊いものに変わる。そしてそれを写真やガイドといった形で皆さんにお伝えしたい。そんな気持ちを原点にして、私たちの「自然史」が始まっている気がします。

…と、なんだか難しく言っておりましたが、その深い世界観についてはぜひコミックスで読んで浸ってみてください。きっと、改めて「自然とは」と、深く考えるきっかけになると思います。

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